はじまりは、ボランティア
海のすぐそばにある、二階建ての大きな家と広~~いお庭。ここ和楽ハーブカフェは、川井透さんのご自宅とお庭を地域に開放してできたコミュニティカフェ。
「ちょっと来てくれへんか?」と川井さんに声をかけられたことがきっかけで、地域の方が手入れをし始めた広~~いお庭。最初はボランティアではじまったハーブガーデン。色んな方に声がけをして、少しずつ作られていったそうです。
今では「みんなでつくる和楽ハーブ園事業」を立ち上げ、地域の仕事になれば、と取り組まれています。
手入れがいきとどいたハーブガーデンには、ラベンダーにローズマリー、セージにタイムにカモミールなどメジャーなハーブから、ヤロウにフェンネルと多種多様。庭にはテント、テーブル、椅子も設置。「うちは草ぼうぼうで、なんとかならないかしら?」と訪れる方も。。
「今度はミントを植えようと思って。。。」と川井さん。次の計画も着々と準備されています。
ハーブティーのカフェオープン
ハーブガーデンを中心に地域の皆さんが集まり、アロマやハーブの専門家の方の手助けもあって、平成30(2018)年11月1日に和楽ハーブカフェがオープン!
ハーブティーのメニューは10種類。ドライハーブのブレンドティがセレクトされていて、レモングラスやローズヒップなど女性好みのものが並びます。ネーミングがおもしろく、ルイボスベースの「デトックスティ」や「健やかなる日々」というエキナセアやエルダーフラワーベースのハーブティーもならびます。
また、ハーブ園から好みのハーブを摘み取ってお好みのフレッシュハーブティーも飲むことができます。
ハーブは新しい「めっけもん」
「ハーブは体にいいし、元気になる!」と、皆さんハーブティーとおしゃべりを楽しみに集まります。
もともとハーブに詳しいのかな?と思いきや、「ハーブはね」「ハーブのね」と瞳を輝かせておしゃべり。「ハーブ」という新しいものを発見したようで、嬉しそう。
うぐいす色や茜色に染まる温かいハーブティーを淹れながら「最初は色もでなかったのよ。」と。
何度も試して、ティーポットも新しく買って、色鮮やかで香り豊かなハーブティーを淹れることができるようになったそうです。
食事メニューもおしゃべりしながら仲間とつくる
「食事メニューもハーブで!」と皆さん試行錯誤の末、ホットサンドとハーブティーのセットときつねうどんの2種類に決まりました。
きつねうどんの薄揚げは舞鶴では「当たり前!」の甘~~いお揚げさん。天ぷらとお惣菜には胡麻のような風味のハーブ、ルッコラの花を添えて。
ホットサンドは具だくさん!一口かじると、卵がこぼれてくるほどたっぷり入っています「これはスプンが必要やな。」というくらいボリュームたっぷり!です。
実は、隠し味に昆布の佃煮がはいっているそうですが、これがハーブティーにぴったり。
今のところ2種類ですが、今後ハーブを使った料理メニューを増やすため工夫中。今から楽しみです。
BGMは生演奏のピアノジャズ!
オーナーの宮下哲美さんのピアノ。そして演奏も宮下さん。
地元ではホール演奏の依頼も入る有名人。レパートリーも豊富で、「食事中のBGM」には、もったいないほど。「ここではくつろげる曲を」と、場の雰囲気を大切にされています。
「そのうち夜のピアノバーもやりたいんですよ」と、ぴかぴかに磨かれたアップライトのピアノの上には丹波ワインが出番待ちをしています。和楽カフェは、ハーブとピアノの二人三脚で行進中。いい音楽についつい長居してしまいます。
ハーブでつながり、暮らしに磨きをかけて
旧家と新興住宅が混在する舞鶴市和田地区。とは言え白浜台に主に自衛隊の方が引っ越してこられたのは50年ほど前。歳月がたった今、この地域も高齢化。隣とお付き合いはあるけれど、家にいることが多い、とか、誰かとお茶でも、と思うけど。。。外出は犬の散歩か老人センターへ行くくらい。
元々、外食の習慣があまりない地域で、近隣にはカフェや飲食店も少なく、老人センターのイベントなどで関わっても、その後お茶をしたり食事に出かけたりする場所が少ないそうです。
「ずっとこの地域に住んでいたけど、ここに来たら今までは会うことがなかったご近所さんと出会えた!」と、声を弾ませておしゃべりする方も。地域の人とのつながりや、「ご飯食べにいこう!」や「今日のハーブティー美味しかったのよ」といった、ちょっとした普段の会話などが増えていく。いつもの暮らしに再び磨きがかかる、和楽カフェはそんな場所になりつつあります。
水屋の奥に、しまいっぱなしになっていたティーカップも、磨きをかけて出番をまっています。
ちーびず応援カフェin和楽ハーブカフェ
平成30(2018)年11月22日(木)午前11時からちーびず応援カフェが開催されました。宮下さんのジャズピアノ演奏をBGMにハーブを楽しむランチ会で交流。
和田や白浜台のご近所さん、和楽ハーブに関わる方などが参加。「ネット広報より、わかりやすい看板を」とか「ティーセットのお菓子は自作でなくても市内の有名店から取り寄せては」とか「散歩の時間帯に立ち寄ってもらう工夫を」とか、一緒に取り組めるアイデアも続々。
「今日は飲み過ぎた!」と3杯もハーブティーを楽しまれた方も。テーブルを皆で囲むとついつい、おしゃべりもハーブティーもすすみます。春のフレッシュハーブが待ち遠しい、そんなひと時となりました。ちーびずも次の春を楽しみに、応援していきます!