京都・西陣絣、手染め・手織りの楽しさを次世代へ伝えたい

絣(かすり)の命、 しかけ3年・くくり7年

 西陣というと華やかな帯をイメージしがちですが、西陣絣は、伝統工芸西陣織の一種で、先染めした経糸(たていと)をずらして織ったり加工して、様々な模様を生み出す技法です。織った輪郭がぼかしのように美しく、その優しさと繊細さに心奪われます。糸染めは絣の重要なポイント。防染のやり方も独特で、しかけ3年、くくり7年と言われているほど技術を要するそうです。

西陣絣の技を 知って欲しい

 「いとへんuniverse (ユニバース)」は西陣織の織師、西陣絣加工師、京都の文化を伝えるライター3人が結成したグループ。現在は染色作家や、織物作家も加わりました。「それぞれの専門性を活かしながら『つくること』、そして手仕事の技を『伝えること』を両輪にして活動しています」とライターの白須さん。

若手絣職人は たった一人!

 最盛期に130軒あったという絣屋は現在6軒しかなく、200名以上いらした職人さんもたった6人が残るのみだとか。そのうち若手は、ここに参加する40代の葛西さんだけで、あとはご高齢の職人さん。

 「わたしたちが西陣絣の技術を守っていくしかありません。そのためには普段の暮らしに活かせる西陣絣を沢山作り、皆様にお届けすること。若いアイデアと実践力、発信力で地域に風を起こしたいですね。」

 とはいえ、普段はそれぞれのお仕事があるので、活動は夜と土日なのだそうです。

 

やわらかい雰囲気の 工房

 東山の川端御池に拠点があって、1階が交流サロン。2階の工房には大切に譲り受けた織り機が3台。やさしい太陽の光を浴びた、明るい配色の糸は見ているだけで楽しくなります。西陣絣の着物はあこがれですが、普段使いを考えて、ストールや西陣絣の布を使ったサコッシュ、眼鏡ケースなどの製品が1階にディスプレイされています。基本はシルクの糸ですが、技術を残すことをまず大切に、異素材にも挑戦。体験ワークショップやイベントへの出展も積極的。西陣では、道具や知識、ノウハウなどが同業者の間であまり共有されていないらしく、次世代に伝えるためにも、情報やネットワークを共有し、業界全体をサポートできればと、織り手の紹介や交流の場づくりなどにも意欲的です。大きな伝統産業の枠の中で、自由で柔軟なアイデアやアクション、がんばって欲しいなぁと思います。

 

 

井上 淳
若手作家たちのユニットです。展示会やデザインウィークにも出展されているので要チェック!
ちーびず推進員 井上 淳

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白須 美紀
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