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2019年01月31日 | ちーびず製品
京都南山城村から、柿渋(柿しぶ)のある暮らしを提案~株式会社トミヤマのチャレンジ
この記事に登場するちーびずさん
冨山 敬代さん(( 株)トミヤマ)
冨山 敬代さん(( 株)トミヤマ)南山城村の柿渋製造事業所の社長。柿渋のある暮らしや柿渋再生に取り組み、柿渋への愛にあふれるステキ女子です!

創業130年、『柿渋』ひとすじ

柿渋で染めたストールです。素敵!

「柿渋染め」って、こ~んなに色の違いがあるのですねぇ。

「木綿布に染めてます。柿渋だけで染めても良い色が出るし、べんがら(顔料)と合わせるといろいろ色が変わるんですよ。染める布も顔料も天然だから、柿渋とは相性も良いんです。」と語る社長の冨山敬代(ひろよ)さん。京都府唯一の村、南山城村で、柿渋や柿渋を使った加工品の製造販売をされている株式会社トミヤマを訪問しました。

柿渋は、京都山城地方の特産品として有名ですが、「最近は柿の木が減って、柿渋を製造する同業者もほんとに少なくなったんですよ。だけど、私も受け継いだ以上、自然素材でとても魅力的な柿渋の魅力をもっともっと発信して、しっかり次へつないで行きたいので、いろいろチャレンジしてるんです」と。

お話を伺った場所は柿渋製品のギャラリー兼ミーティングルーム。実用化ポイントを踏まえた製品開発はさすが女子目線。「これ、私も使ってるけど、とってもお気に入り!」なんて紹介されると、ちょっと使ってみようかなぁ、とつい欲しくなるものばかり。

魅力いっぱいの柿渋染、オンリーワン

色落ちはしないのですか?

「もちろんしますよ。天然ですから。色落ちしたら又染めます。そうして何度も何度も染めていくと、なんとも言えない味わい深い色になってくるんです。そこが又、柿渋染めの良い所。自分好みの色になるまで染める事も出来るしね。」染め方も色々あるそうです。

まさに、一点もの!オンリーワン。

使い古した感が渋い柿渋染めの「酒袋」

「これは酒袋、造り酒屋で、もろみを濾(こ)す時に入れる袋なんやけど、こんなん見たことある?」

・・・無いですぅ。。

「帆布を柿渋で染めてて、昔の酒作りに柿渋は欠かせ無かったんやで。お酒のおり下げ、と言うて、酒が濁る原因となるタンパク質を、柿渋が吸着してくれるんや。なので、昔の造り酒屋には柿渋は必需品やったんやで。」へぇ~~、そうやったんや。昔の人の知恵は凄いですねぇ。

柿の木は、茶畑の霜から守る風よけ

「今、茶畑の中にぽつぽつと立っている、プロペラ状の防霜ファン。あれ、元々柿の木やったんです。柿の木の高さが丁度茶畑の霜よけの役割をしてくれて。柿は渋柿やってん。お茶袋の防湿にもなる、という事で、それぞれのお茶農家さんが自分のところで採れた茶葉を入れる袋にも柿渋を塗って使ってたんですよ。柿の根は深くて、それもお茶の木にとっては土壌が安定する、というメリットも有ったんです。」

なるほど!それは又凄い。柿の木や柿渋って、知れば知るほど私たちの生活に有益なんですねえ。

京都・山城地方の暮らしに根付いていた「柿渋」を使う生活

「渋を採るのに適した『天王柿』や『鶴の子柿』という渋柿が、この地方で生産されているんです。ちょっと小さめでゴルフボール位の大きさだけど、渋の含有量がとても多く、高品質の渋が採れるんですよ。」鶴の子柿は、宇治田原町でお正月に飾られたり食される『ころ柿』という特産品に。その規格外品でつくられる「柿酢」はちーびずでもおなじみですね。

加えて、昔は木津川を使って大阪や神戸に運搬航路が出来ていて、生産と流通形態がしっかり出来ていたために、山城地域の特産品として定着していったようです。

  

日本古来のエコ素材「柿渋」

柿渋は、まだ青いうちに収穫した渋柿を搾汁し発酵熟成させたものです。柿タンニンを多く含み、防腐・防水・抗菌作用を活かして竹や紙、木、布等様々な生活必需品に使われました。平安時代から使われていたとの記述もあります。主には染料、塗料、そして治療薬にも使用されていました。皮膚の収れん作用や保護をしてくれるそうで、火傷や霜焼け、虫刺されなどに塗っていたようです。

トミヤマの柿渋は、柿渋に適した品種のみを厳選して、タンニン濃度がピークに達するタイミングで摘果し搾汁。大切に丁寧に生きものを育てるように柿渋のコンディションを見守りつつ、1~5年かけて発酵熟成されます。また、熟成した柿渋を何種類か調合しつつ、バラつきのない安定品質の柿渋を作り出されています。

ちーびず女子もオススメする「おふきさん」

「柿渋の抗菌・防臭効果で、ずっと使ってても臭くならないんですよ。綿の布を何層にも重ねているので吸水性も良くて、とっても使いやすい『布巾(ふきん)』です。ある程度くたびれてきたら、次は冷蔵庫に置いておくと消臭剤としてOK。その次は玄関、下駄箱のお掃除用として・・」と、柿渋染めふきん「おふきさん」の使い方アイデアを次から次へと教えてくれる冨山さん。冨山さんの愛情いっぱいで、ちーびず女子らもオススメしてくれています。「ハンカチとして使ったり、実は、スカーフとして首に巻くと加齢臭にも効果的、という声も聞くんですよ」ですって。

私は、「柿渋石鹸」を愛用。肌の赤みやくすみがすっきりしてくるようで、洗い上りが凄くしっとりしていて、大人女子にオススメしたいでーす。個人的感想ですが(笑)

トミヤマでは、パワフルな柿渋パワーに着目し、綿(わた)を柿渋で染めた「カキモコ」をブランド展開し、オーガニックコットン使用の布で包まれたクッションや枕、介護用品クッション、車いすシートなど、様々な商品も展開。

また、建築塗料としての商品もあり、ギャラリーでは様々な色の扉や家具が楽しめます。

 

「渋柿植樹プロジェクト」スタート

プラスティックや石油、時代の流れとともに柿渋の需要は減り、渋柿農園も年々減っています。

「茶畑や山中に柿の木があった時代は根が地中深くまで張って地下の水の流れが上手く循環していたけれど、柿が枯れて無くなってきたらバランスが崩れ、土壌が弱くなって多少の雨ですぐ崖崩れが起こるんです。」

「渋柿の需要をもっと増やしたいけど、農園がなくなると仕入れも出来なくて・・。このままでは何も始まらないので、3年前から『渋柿植樹プロジェクト』として、南山城村や直ぐ隣の滋賀県地域で渋柿の植樹を開始したんです」と冨山さん。

桃栗3年、柿・・・。植えた柿の木に実がなるのはもう少し先ですが、この努力は必ず結果を生み出すことでしょう。元気女子の冨山社長を、ちーびずもしっかり応援していきたいと思います!!

 

この記事のちーびず団体

chii-information
〒6191412 相楽郡南山城村南大河原阿僧6-5
TEL:0743-93-1017
FAX:0743-93-0828
冨山 敬代
冨山 敬代

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堤明日香
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