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京都市北区「TAMARIBA(たまりば)」~不動産屋さんがつくる笑顔、交流、賑わい
この記事に登場するちーびずさん
奥田百合子さん(地域の交流サロンTAMARIBA(たまりば))
奥田百合子さん(地域の交流サロンTAMARIBA(たまりば))宅地建物取引士の資格者でパティシエでもある奥田さん。 TAMARIBAのカフェ風良都(ふらっと)では、ふわっふわのシフォンで皆様をおもてなし。 片や、住まいの相談室コンシェルジュとして営業もこなすスーパーウーマン
村井小紅さん(地域の交流サロンTAMARIBA(たまりば))
村井小紅さん(地域の交流サロンTAMARIBA(たまりば))奥田さんと共に、TAMARIBAを地域の皆さんと盛り上げる企画担当。 デザイナーとし印刷物を作成。

北大路堀川で、地域の交流サロン「TAMARIBA」&カフェ「風良都-ふらっと」を運営するのは(株)フラットエージェンシー。不動産屋さんです。

「不動産業はまちづくり業」をキーワードに、地域の皆さんが笑顔で集える場所として、また、住まいの専門相談が気軽にできる場所として、5年前の2014年にオープン。今ではカフェに多世代が集い、レンタルスペースもほぼ毎日稼働する盛況ぶり。

ちーびず、今年度の重点的普及テーマは「地域の支え合い推進」。ぜひお話を聞いてみたいと、府地域力ビジネス課が「ちーびず応援カフェ」を開催。参加しました。

コントロールタワーは、パティシエ女子

お話は、TAMARIBAの運営責任者であり、併設するカフェ風良都のパティシェでもある奥田百合子さん。

もちろん、「住まいの相談コンシェルジュ」として、相談や営業に出られますが、「まさかもう一度シフォンケーキを焼くことになるとは思わなかった」とおっしゃるように、京都の有名店でのパティシェ経験がおありです。「たまり場という言葉にはいいイメージがなく、なんて変なネーミングだろうと思いました。」という暴露(笑)も。

セミナールーム、カフェ、マルシェに笑顔が集う

応援カフェを開催したスペースが「セミナールーム(レンタルスペース)」。なんと使用料は無料!そのかわりセミナールーム利用者人数分のカフェでのワンオーダーが、いわば光熱費替わりの利用料です。

口コミで徐々に広がり、年間で130~140団体が使用。 営業日数が310日ほどでほぼ毎日稼働です。フラワーアレンジメント、ガーデニング、アロマ、パソコン、英会話、絵本の読み聞かせ教室や展示会、お茶会や会議も。あらゆる世代の方々が様々なテーマで利用。

さらに、TAMARIBA目玉の一つは夏と冬のマルシェ開催。

夏は加茂の野菜、冬はお餅つき。室内では手作り市や発表など、楽しみにされている方も多く、お客様がお客様を呼び、より広がっているとのこと。ブース3ケ所をめぐるスタンプラリーも人気で、ビジネス手法も含めてアイデアが随所に見えます。

もちろんいただきました!おいしいシフォンケーキ。不動産屋の社員さんとは思えない!。

さまざまな企画は村井さんと共同担当。大学が京都でそのまま京都で就職されたという村井さんは、。デザイナーとしてイベントの広告を作成されています。

 

仕掛け人は、(株)フラットエージェンシー吉田光一会長

ちーびず推進員の私は、南丹市美山で「在宅の生活支援と見守り」に取り組んでいることから、応援カフェの下打ち合わせの際に京都府に同行させてもらい、(株)フラットエージェンシーの吉田光一会長、吉田創一社長、吉村信二営業推進部長からも、いろいろお話をお伺いしました。

こちらが(株)フラットエージェンシーの吉田光一会長(右側)と吉田創一社長。

「不動産の売買だけでなく、住まいのいろいろな相談を受け付けていますが、やはり『入りづらい・・・』と、そんなイメージで捉えられます。地域の不動産屋なのだから相談のハードルを下げたい。人がわいわい集まる「カフェ」にしたら、どうだろうか」と吉田会長のアイデアから始まった取り組み。

 

 

「カフェ」で人と情報を集めたい

カフェスペースは、まるで大きなリビングにいるよう。広さを生かして空間を上手く使われています。さすが本業。エントランス入った正面に「住まいの相談室」カウンターを設置。

カフェの右手にはエステ・カットサロン「PRIME」。ここにも吉田会長のこだわりが。「昔はね、情報の宝庫は床屋と喫茶店。人が集まる場所だったんですね。だから入店してもらったんです。定休日も日曜にしてもらっています」。「床屋談義と言ってね、将棋指しながら自然と話の輪が広がる場所だったんですよ」と、すかさず、吉村営業推進部長のフォローが入ります。

コミカフェ的活用、経営は正直厳しいとのことですが、カフェで信頼関係ができ、本業の住まいの相談へも大きな役割を果たすようになってきたそうです。「4年ですよ~やっとですよ~」と会長。

子育て世代がゆっくりお茶できるキッズスペースもあります。学生も学校帰りに寄れる流行りのカフェの雰囲気。コンセントやWIFI完備も、まるでコワーキングスペース。子供の声や大きなおしゃべりからも距離ができ、仕事や読書に没頭できそう。出先にあると嬉しいスペースです。バス停前という場所も魅力的。訪問の日は、高齢者グループが元気に集ってられました。

 

地元「新大宮商店街」活性化に向け、新たなビジネスモデル実践中

そして、(株)フラットエージェンシーがもう一つ力を注いでおられるのが、地元「新大宮商店街」の活性化。

2年前から商店街の空き店舗を営業担当者が1軒1軒こつこつと訪問し、賃貸物件として提供いただけるよう説明。その際、10年分の家賃一括払いを提案。それを「リフォームの資金」にしてもらって改築し、ビジネスをやりたい人でなく、商店街の賑わいにつながるような、ちょっとソーシャルな取り組みをする人に使ってもらいたい、と併せて提案。

期間は10年。10年後には家主に返しますよ、と定期借地契約です。

で、前払いされる10年分の家賃は、一時所得として税金がかからず10年に分けての申告ができるように、税務署とも調整済み。「昔みたいなにぎやかな地域にしませんか」の呼びかけに共感される家主さんもあり、この制度を利用して、新大宮商店街へは16件の若手起業家を紹介。家主も活気が出たと大喜び。低家賃で提供いただけるなど支援体制は整いつつあります。

地元金融機関の力を借りて共に構築されたビジネスモデル。行政主体による「商店街活性化支援」も限界が見えてきた昨今、民発の取り組みがヒット商品となり、業界の底上げにもなればと、セミナーでの普及もされています。

不動産業はまちづくり業

さらに、この家賃前払い制度は商店街だけでなく地域にも活用可能。

京都精華大学から吉田創一社長が相談を受けて、空き校舎をアーティストの活動拠点、シェアアトリエ「the SITE」として整備。なかなか創作活動の場が取れずに、苦労される作家たちの起業支援が目的で、文化の振興にもつながっています。

また、北大路に面したお店や人がつながる「北大路テラスネットワーク」も組織。町の歴史を学んだり、お餅つき大会などで大人と子供をつないだり、歩道に行灯を置き商店街のにぎやかさを演出したりと、次々展開されていますが、(株)フラットエージェンシーには、まだまだアイデアがつまったドラえもんのポケットがあるようです。

こうした取り組みが功を奏して、マスメディアにも次々と紹介されており、地元の西陣地域に人が集まり始めています。

コミュニティがつながり、いろんな人たちの違った視点のアイデアが、新たなチャレンジを生み出す新しい時代が動き始めている、なんとも楽しみな未来です。

この記事のちーびず団体

chii-information
〒6038165 京都市北区紫野西御所田町16-2
TEL:075-431-2244
営業時間09:00〜18:00
定休日: 日曜日
奥田百合子
奥田百合子

ちーびず推進員メモ

京都府では、地域の課題解決・元気づくりを自立・継続して取り組む【ちーびず】を推進しています。
10名の京都ちーびず推進員がそれぞれの得意分野を生かして支援や広報をしています。
お気軽に京都府地域力ビジネス課(ソーシャル・ビジネスセンター)へお問い合わせください。TEL:075-414-4865
竹嶋貴代美
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亀岡に生まれ育ち、美山に嫁いで三十余年。家業(電気・水道工事店)の傍ら、婦人会・PTA・自治会・商工会女性部などで地域活動に参画。現在は『老活サポート』もおこなっています。 『森の京都』地域を中心にちーびず活動をお手伝いします。
(有)竹島電機ホームページ:http://www.athome-nantan.com/