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2017年07月03日 | ちーびず ちーびず感想記
「待ってたで!」に応え続ける移動販売車『たすかる企画号』に密着!!
この記事に登場するちーびずさん
田村 秀雄さん(胡麻地域振興会)
田村 秀雄さん(胡麻地域振興会)とっても気のいい田村さん。胡麻のおばちゃんらのマスコット的おっちゃんです

 ♩一本で〜も ニンジン 二足で〜も サンダル♩

緑コンテナの軽トラがゆったりと、大音響を流しながら走る山村風景。

移動販売車の「たすかる企画号」だ。

 

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京都府のへそ、南丹市日吉町。

「あー、日吉温泉(日吉ダム)の?」

そうそう!よくご存知ですね!そのワードが出れば上等!(住民談)

JR山陰本線 胡麻駅は沿線上、最も標高の高い駅となる。

この、のどかな田園風景と切っても切り離せない、高齢化という問題とゆるやかに立ち向かう胡麻地域振興会の「たすかる企画号」に密着取材をさせていただいた。

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愛想よく、冗談を交えて迎えてくださった、ドライバー兼販売員の田村さん。

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予定時刻ぴったりの10時。たすかる企画号、出発!

 

昔は集落ごとにあった小さい商店は姿を消し、車がなくては。。。車があっても運転ができなければ買い物にも事欠く山間地。

その買い物弱者にスポットをあて、朝市の運営から始まった「胡麻地域振興会」が3年前に立ち上げたのが「たすかる企画号」。

移動販売車、というモデルは既に地域にもいくつか存在したが、それとは違う何かが「たすかる号」にはある。

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「待ってたで!今日はちょっと遅かったんとちゃうか〜」

家の外で待っておられたおばちゃんの一言に、困った顔で返答しかねる田村さん。それもそのはず、私たち推進員が手伝う振りをして、邪魔ばかりしているのだから遅れるのも無理はない。

正確な出発時刻といい、このおばちゃんの一言といい、

感じ取れるのは田村さんの誠実さと、何でも言える気さくな人柄。

この「待ってたで!」に支えられ、応え続ける。もうかっても、もうかってなくても、頑張る。これが胡麻地域振興会の少子高齢化とゆるやかに戦う姿そのものだ。

 

「久しぶりやのぅ。元気にしとっちゃったかい?」

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「もう空き家も増えたし、若いもんは2軒ほど。昼間は勤めにでてるし、ここには車に乗れる者がおらん」

だから、この地区で「たすかる企画号」の来る月水金の午前はたくさんの住民が一同に会す、いわば定例集会。

お米やお醤油などの重いものも、田村さんは玄関まで運ばれる。

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「マツダさん、家におらはったか?」

「今日はお留守やったなあ。病院やろか」田村さんは、コミュニティの情報発信者でもある。

車がないと近所とはいえ数キロ離れた友人の顔を見るのも難しい。これも「たすかる号」の重要なポイント。

地域の見守りも、地域役員だけでは十分ではない。近年はポットとインターネットがどうとかいうが、生身の人間とのコミュニケーションには、絶対にかなわない。

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「次くるまでにな、小銭よんどき。両替したげるで」

貸し借りはできないが、ちょっとした銀行。

小銭がたくさん入った缶に、おつりをしまうおばちゃん。

なかなか町に行く機会がなく、小銭ばかりが増えて来る。丁寧に、

「10円と50円と分けてな、全部数だけ読んどいたら、お札と両替したげるで」と田村さん。

 

「欲しいもんがあったら、先に胡麻屋さんに電話するんや」

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「さっきまで有ったけど、もう売れたわ〜、悪いなあ。」

その日によって、売れる物の傾向が一定ではないため、満杯積んだ商品も、終盤になると、この通り。常連さんはそんな事は知っている。

難しい注文書はいらない。電話に出るのは地域振興会が運営する郷の駅胡麻屋のスタッフ。地域で顔の見える人ばかりだ。注文通り、キャベツやキュウリの入った袋にはそれぞれにお客さんの名前が。外を回っている田村さんだけでなく、スタッフの顔がわかるというのは、利用者にとってこの上ない安心感があるにちがいない。

この日回ったのは15箇所。お留守が2〜3軒あったものの、皆さん一様に待っておられ、笑顔が絶えない。お客さんと談笑をされる田村さんの姿が印象的な取材だった。

ちーびずが推進する「ビジネス的手法」、まさにこれではないかと思った。ビジネス的ではあるが、ビジネスではないのだ。だから温かい。

良く知っている地域だから、そう感じるのか。何を隠そう、この私も胡麻の住民である。

この記事のちーびず団体

chii-information
〒6290311 南丹市日吉町胡麻
TEL:0771-74-0460
営業時間09:00〜18:00
田村 秀雄
田村 秀雄
渡辺 典子
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三児の母ちゃん並びにフリーのデザイナーをしています。お話をたくさん伺って、その地域や人の「思い」を「見える形」「伝わる物」に変換していくことを生業としています。推進員活動では、ちーびずのPR・広報をがんばります!

コラボ推進員

井上 淳
いのうえと申します。二代目ちーびず推進員の一人ですが、推進員の中でも下っ端を自負しております。お仕事は幅広くデザインのことをかじっております。両親は九州と中国地方出身、私は京都府出身京都市在住。実は、遊牧民のような出自のせいか、京都府各地のことはよく知らないことばかりなのです。。。