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森の京都・亀岡で、人間性のあらわれるすだれづくり 「京すだれ川﨑」
この記事に登場するちーびずさん
川崎 音次さん(京すだれ 川崎)
川崎 音次さん(京すだれ 川崎)亀岡ですだれづくりをされる職人さん・社長。。アイデアとあたたかい愛情にあふれ、常に挑戦を続けておられます。

初めて下車した、亀岡にあるJR千代川駅。

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自動改札機がひとつありましたが、下車する方は駅員さんに切符を手渡しする習慣があるようで私もまぎれて駅員さんに手渡し。亀岡の持つ、都会で少し田舎感が旅行気分にさせてくれます。

さて、ここから徒歩約10分にとても素敵なすだれ屋さんが。

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すだれに関するお話をたくさん伺いました。

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あたたかい笑顔のみなさま。

左から、並河三江子さん、川﨑るみこささん、川﨑みさをさん、川﨑音次さん、川﨑麻耶さん。今日は残念ながらお一人お休みされておられました。

入口を入ると、販売店舗になっているのですが、店舗奥は事務所と工房です。早速ご案内いただきました。

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こちらは竹や木材をカットしたり、カンナをかける場所。
色んな機械があります。

一見まっすぐに見える竹でも、よく見ると曲がっている箇所があります。それをすだれにする時にはまっすぐに修正するのです。
そういった精密な作業がこちらでは行われています。

自然とともに

私も築200年の古い家に住んでいるため、飴色の竹には興味があり、終始興奮しておりましたが、皆様このお写真の内、どちらが染料で染めた竹で、どちらがいぶした(すすけさせた)竹か、わかりますか?
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正解は、①がいぶした竹、②が化学染料で染めた竹です。
切り口を見ると一目でわかりますが、上の方は縄で縛っていた部分とそうでない部分の色が違うのでそれを見てもわかります。

 

日本では一年に一度竹を切ります。
秋に成長がとまり、そのタイミングで切ることで水分量が少ない腐りにくい竹がとれるそうです。
輸入物は時期に関係なく切るため、虫などが入る原因になり弱い竹になってしまうそうです。自然とともにあるのですね。

竹は環境や気候に応じて違った育ち方をするため、
使う用途によって、産地を選別しているそうです。
例えば、すだれに使う竹ひごは九州産。
暖かい気候のため、伸びが良く、すらっとした竹になるため、竹ひごに加工したものをすだれに。
逆に、竹そのものを使うお茶室の柱や、花器など竹の工芸品には、保津(亀岡)や大原野(京都市西京区)などの
竹が向いているとのこと。
土質が異なるのと、気候の寒暖差が大きいため、竹にねばりがあるからだそう。

 

すだれに新しい命を吹き込む
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さらに奥に案内いただきました。こちらではすだれがつくられています。
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まるでお琴を演奏しているように見えます。これは、屋外で使用されて痛んだすだれを、一本一本丁寧にお直ししている様子です。
上段にセットした古いすだれから一本一本抜き取り、順番も以前と同様の並びにするのです。破損や折れで使用できない分は同じような材料を選別し差し替えます。
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一本ずつ丁寧に抜いて、新しく入れて、
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足元のペダルをガチャンと踏むと、
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麻糸のコマがまわって、編まれる仕組みです。

 

多様なすだれに対応できるよう、麻糸や木綿糸など太さや色目が豊富に用意されています。
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すだれは尺で計るので、こうして手書きの尺定規がありました。
いつもの何気ない道具に愛着を感じます。

これまでの尺寸は現代の建築において規格数値ではないことが多いので、尺をmmに直してお客様にはお伝えするそうです。こんな尺とミリが一目でわかるメジャーも見せていただきました。
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年季の入った機会も大切な仲間です。
P1080922縁のお直しも行われていました。こうした御簾の修復のご依頼も多いそうです。

 

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織り、縫製など仕事状況に応じてオールマイティに作業を進めるスタッフの皆様です。

P1080924ところどころにかけられているすだれもオシャレです。

植物の良い香り

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さらに2階に。
所狭しと材料が保管されています。
植物が乾燥したいい香りがします。
P1080927こちらは、まこもです。
食用ではなく草の部分を乾燥させ編んで神社などでお供えのために使われるそうです。
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最高級で希少なすだれの材料として有名なもので、七草粥にも入れる御形(ごぎょう)があります。
すだれに使われていること、知りませんでした。
本萩も見せていただきました。とても美しい自然の茶色です。

環境が良くなり、葭(よし)などの植物の成長もグングン良くなったそうです。

いいことだと思う反面、太りすぎると細い葭(よし)が手に入りづらくなったりするそうです…。難しいものですね。

この中でもっとも良く寝ている葭(よし)はどちらですか?

と、寝かす(=乾燥させる)ことも大事だという説明を受け、質問をさせていただきました。

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きっと川﨑さんにしかわからない頭の中で整理されている材料の保管場所から、さっと出して見せてくださいました。
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太さの微妙な違いや葭(よし)の健康具合など、プロの目ですぐさま判断されます。
葭(よし)が自然のバロメータでもあると、丁寧に丁寧に説明してくださいました。

 

「力」のある商品を-。
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「丈夫でセンスの良いものをつくること。

お客様に喜んでいただきたい…その思いで制作しています。」

 

たたみ1枚分程度のすだれをつくるのに、編むのに2時間、仕上げに1時間程度でできるそうです。ですが、もっとも大事なのは「準備」。

前工程が本当に大変で大切だと川﨑さん。

そんなすだれには人間性があらわれ、考え方がでるのです。

だから川﨑さんがつくるすだれはとてもあたたかくて優しいのですね。

 

 

新たな可能性 Japanese SUDARE

 

常に挑戦を続ける川﨑さん。
若いアイデアとセンスが加わり、日々進化を続けます。

ちょうどこうしている時にも海外からメールが来ます。
先日はドイツの方が見学にこられたとか。

語学やグラフィックなどの勉強もされています。

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写真はすだれの入れ物シリーズです。

試作を繰り返しながらですが、地域のお菓子やお茶などをこのケースにいれるコラボレーションも生まれています。

もう一点印象的だったのが、他の伝統産業や職人さんを是非PRしてほしいという川崎さんの強い思い。分業で行ってきた日本の伝統は、曲げ、染めなど、一か所工程がなくなってしまうとうまくいかなくなってしまいます。そういった産業全体を支え合うのが今後の課題だと思います。

 

色んな可能性を秘め、強い思いを持つ川﨑さんだからこそ、ともに取り組んでいきたいと思いました。
皆様も是非川﨑すだれさんへ!
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長時間取材にご協力いただき、ありがとうございました!

 

 

この記事のちーびず団体

chii-information
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TEL:0771-22-6833
FAX:0771-22-6835
営業時間09:00〜19:00
Mail:tegami@kyo-sudare.com
川崎 音次
川崎 音次
岡元麻有
by
上京区在住。 広告代理店にて企業の販売促進を手掛けたのち、築200年の京町家を活用し、暮らしながらギャラリーbe京都の企画運営を行う。 お金持ちにはなれないかもしれないですが、「しあわせもち」になりたいと思い育児と仕事に奮闘中。 「町家デビュー」3分ムービーで岡元を80%お分かりいただけるかも